季節と旅のごはん

2025年の梅しごと。はちみつとブランデー、ふたつの味わいを瓶に

はちみつとブランデー、ふたつの瓶に季節をとじこめて ―

梅の青い香りがふわりと届くころ。
今年は、まろやかな「はちみつ梅酒」と、香り豊かな「ブランデー梅酒」の2種類を仕込みました。
手をかけるといっても、ほんの少しの丁寧さでいい。
瓶のなかで、梅とお酒がゆっくりと交わっていく。
そんな静かな時間を楽しむ“梅しごと”です。


はちみつ梅酒

— まろやかでやさしい甘さを閉じ込めて —

材料(1L瓶)

  • 青梅 … 500g
  • はちみつ … 300g
  • ホワイトリカー(35度)… 約600ml

作り方

  1. 青梅はやさしく水洗いし、傷んだ部分がないか確認。 → 水に1〜2時間ほど浸けてアク抜きしてもOK。
  2. 水気をしっかり拭き取り、竹串などでヘタを取り除く。
  3. 煮沸消毒・乾燥させたガラス瓶に梅を入れ、上からはちみつを注ぐ。
  4. ホワイトリカーを静かに注ぎ、全体が浸かるようにする。
  5. 蓋をして冷暗所で保管。ときどき瓶を傾けてなじませると◎。 → 1ヶ月後から飲用可能。3ヶ月〜半年ほどでよりまろやかに。

ブランデー梅酒

— 深い香りと余韻が残る、大人の一瓶 —

材料(1L瓶)

  • 青梅 … 500g
  • 氷砂糖 … 200g
  • ブランデー(ヘネシーなど)… 約600ml

作り方

  1. 青梅は同様に洗ってヘタを取り、水気をしっかり拭く。
  2. 消毒済みの瓶に、梅と氷砂糖を交互に重ねて入れる。
  3. ブランデーを注ぎ、梅が浸かるまで入れる。
  4. 蓋をして冷暗所で保存。 → 約3ヶ月で飲み頃。半年〜1年でさらに深みが増します。

飲み方とアレンジの楽しみ

割って楽しむ

  • ソーダ割り(定番):炭酸水で割って、爽やかに。
  • ミルク割り(はちみつ梅酒に◎):牛乳や豆乳で割るとやさしいデザート風。
  • お湯割り(冬に):じんわり温かく、心がほどけるような一杯に。

アイスやお菓子に

  • バニラアイスにかけて、“大人の夜のデザート”に。
  • パウンドケーキやクッキーに少量加えると、ほんのり梅の香りに。
  • 漬けた梅の実は、ジャムや甘露煮風にアレンジして最後まで楽しめます。

さいごに

時間が経つほどに、香りも味もまろやかに、深くなっていく梅酒。
忙しい毎日でも、ふと瓶を見て「あともう少しで飲めるかな」と思える時間は、
きっと心に余白をつくってくれます。
暮らしの中に、小さな仕込みごとを。

-季節と旅のごはん